《都市機構西日本 プロジェクト実現へコーディネート》 堺臨海部の一角、「堺浜」が、ウオーターフロントの魅力を活かした多機能複 合都市へ―。都市再生機構西日本支社では、大阪府や堺市、新日鉄らで構成す る「堺北エリア開発整備協議会(1993年2月設立)」に参画するとともに、堺 市からの要請を受け、同地区の構想・計画づくりのコーディネートを実施して いる。 堺市の北西端臨海部に位置する同地区は、1989年に埋め立てられた面積277ha の大規模低未利用地。阪神高速道路湾岸線や、工事着手へ準備が進む阪神高速 道路大和川線三宝ジャンクションに近接する地区で、同地区との間には新日鉄 堺製鉄所が操業中。 同地区は、96年に「大阪湾臨海地域開発整備法(ベイ法)」に基づく開発地区 に、堺市のマスタープランで「ウオーターフロントの魅力を活かし、多機能複 合型国際都市の形成を目指した臨海副都心」にそれぞれ位置付けられており、 2002年7月には地区の一部約95haが都市再生緊急整備地域に指定され、将来的 には堺市の都心地域とのLRT(ライト・レール・トランジット)の導入が検 討されるなど、今年4月に政令指定都市へ移行する堺市の重要なプロジェクト の一つに数えられている。
《ホームセンター家電量販店 今春オープン》 同地区の主なプロジェクトは次の通り。 ▽海とのふれあい広場=15.8ha、堺市が2000年10月オープン。年間5万人が訪れる自然体感スポット▽人工干 潟=大阪府港湾局が西端沖に第1期事業として約10haを整備中。07年度完成予定▽商業アミューズメント事業 =事業計画者は新日本製鐵(株)。都市再生緊急整備地域内の約31haに温浴施設やシネマコンプレックスを含 む複合型アミューズメント施設(事業者は(株)日商物産)、国内最大級のファニチャー・ホームセンター (事業者は(株)島忠)や家電量販店の開発にあわせ、親水空間の整備も行い、年間500万人の来場者を見込 む。このうち、ファニチャー・ホームセンター、家電量販店は今春オープン。 堺市から01年にコーディネート要請を受けた都市機構では、堺浜を含む国土交通大臣指定の都市・居住環境整 備重点地域約2,700ha(堺市臨海・中心部地域)の整備課題や基盤整備施設整備方針をはじめ、堺市基本計画 策定(04年6月公表)のためのコーディネートを推進。土地利用や都市基盤整備に関する調査・調整、ならび に計画策定の支援、国や地方公共団体等との調整を行い、プロジェクトの実現化に向けた検討を進め、「今後 も同地区への民間誘導、関係者調整を進め、都市再生に積極的に貢献したい」としている。
【図上は商業アミューズメント事業イメージパース、図下は堺浜のゾーニングイメージ】