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清水建設、「回転式制震ダンパー」を西日本の大規模生産施設の制震改修工事に提供

回転式制震ダンパーで地震動をシャットアウト

~西日本の大規模生産施設の耐震改修工事に初採用~
  清水建設(株)<社長  宮本洋一>が日本精工(株)、カヤバ  システム  マシナリー(株)、平和発條(株)と共同開発した、建物の揺れを回転エネルギーに変換する制震装置「回転式制震ダンパー=Dynamic  Screw」が西日本の大規模生産施設の制震改修工事に初採用され、このほど設置工事が終了しました。この改修により、同生産施設は震度6~7クラスの大地震に遭遇しても、生産施設としての機能を維持できるというシミュレーション結果を得ています。

  同生産施設は、東海・東南海・南海地震の影響を受ける地域にあることから、すでに昨年から制震改修の検討が行われていました。今回の制震改修の検討過程においては、生産ラインの計画が制約を受けないように、制震装置の設置カ所を極力少なくすることが至上命題になっていました。

  一方、回転式制震ダンパーは、錘の力で建物の揺れを抑制するTMD(Tuned  Mass  Damper)と呼ばれる制震装置の一種です。通常、錘の自重が増すと制震効果は高まっていきますが、本ダンパーの場合、建物の揺れを回転運動に変える特殊な機構の採用により、錘の自重の1千倍以上に相当する制震効果を発揮できるので、装置の設置数が少なくて済みます。こうした特長が評価され、同生産施設への採用に至ったものです。

  今回の改修では、オイルダンパーだけで計画すると約250台の装置が必要になりますが、本ダンパーとオイルダンパーを組み合わせるとそれぞれ45台、36台の計81台で済みます。また、装置単体の価格は、本ダンパーはオイルダンパーよりも高額ですが、採用台数が少なく、かつ装置の設置カ所である柱・梁フレームを覆う化粧材の解体・復旧カ所が少なくなることから、経済的にも優位です。なお、ダンパーは筒状の装置で、今回採用した装置の大きさは直径38cm、長さ1.85mで、その中に納めている約300kgの錘が自重の3千倍以上に相当する1千tの錘を用いる装置と同じ制震効果を発揮します。

  なお、東日本大震災の被災地では多くの生産施設が生産中止を余儀なくされるとともに、長周期地震動が到達した関東一円の地域でも、超高層ビルのエレベータ被害などが発生しています。こうした中、首都直下地震や東海・東南海・南海の連動型地震の発生が懸念されており、日本経済を支える生産施設や全国に5千棟以上ある超高層ビルの地震対策が喫緊の課題になっています。このため当社は、建物所有者に対して回転式制震ダンパーによる制震改修提案を展開し、案件受注に結び付けていく考えです。
以上
≪参考≫

1.回転式制震ダンパーの仕組み

  回転式制震ダンパーは、建物の揺れを回転運動に変えるボールねじ部と回転式で円盤状の錘部から構成されています。ボールねじは建物の揺れに合わせて直動運動を繰り返し、この運動を回転運動に変換することにより錘が小刻みに回転・反回転を繰り返します。この結果、回転運動の起動状態が続くので、自重の1千倍以上の錘と同等の制震効果を発揮します。回転運動の起動状態とは、自転車の漕ぎ始めのように大きな力が必要になる状態です。

2.日本精工(株)  
  本社:東京都品川区大崎1-6-3  
  社長:大塚  紀男  
  資本金:671億円(東証一部上場)  
  設立:1916年11月  
  業務概要:各種精密機器の製造・販売ほか  

3.カヤバ  システム  マシナリー(株)  
  本社:東京都港区芝大門2-5-5  
  社長:石井  英勝  
  資本金:7億円  
  設立:2004年7月  
  業務概要:免・制震装置の製造・販売ほか  

4.平和発條(株)  
  本社:大阪府大阪市淀川区加島3-7-26  
  社長:熊谷  保利  
  資本金:3億8,500万円  
  設立:1951年4月  
  業務概要:薄板ばね・皿ばね・座金などのばね製品の企画・設計・製作  

  

清水建設(株)

http://www.shimz.co.jp/

*記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。