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鹿島など、「光ファイバーを用いたPC張力計測システム」を開発

PC構造物の施工管理、維持管理に資する
「光ファイバーを用いたPC張力計測システム」を開発
~東北復興支援道路  相馬福島道路  月舘高架橋に適用~
  鹿島(社長:押味至一)は、光ファイバーを用いたひずみ計測技術を応用し、PC(プレストレストコンクリート)に使用するPCケーブルの張力を計測する技術を、住友電工スチールワイヤー株式会社(兵庫県伊丹市、社長:鳥井博康)、ヒエン電工株式会社(大阪市、社長:山鳥剛裕)と共同で開発しました。
  この計測技術を、国道115号月舘高架橋上部工工事の内ケーブルと外ケーブルに適用し、PCケーブルの緊張作業時の張力、ならびに定着後や施工完了後の導入張力(コンクリートを圧縮する力)の分布まで、現場で精度よく計測できることを確認しました。
  本技術を適用することで、従来困難であったPCケーブルの張力管理を、施工時から維持管理まで的確に行うことができるため、PC構造物のより確かな品質確保に向け、幅広く展開していきます。

  

【開発の背景】
  PC構造物の品質と耐久性を確保するためには、施工時に所定の張力がPCケーブルへ確実に導入されるとともに、供用中も必要な導入張力が維持されていることが重要です。従来、施工時には油圧ポンプの圧力値とPCケーブルの伸びから張力を間接的に評価する手法しかなく、さらに定着後においては、PCケーブル全長にわたって導入張力を計測する手段が確立されていないという課題がありました。
  そこで、鹿島など3社は、20年以上の実績をもつ光ファイバーによるひずみ計測技術に着目、光ファイバーとPCケーブルを一体化することで、PCケーブルの張力を任意の位置で直接計測できる技術を開発しました。
  また光ファイバーを人が出入りできる場所まで延ばしておけば、供用後も随時、導入張力の計測が可能となり、PC構造物の維持管理の高度化、効率化にも寄与します。

【光ファイバーによるひずみ計測技術】
  光ファイバー内に入射した光は伝播しながらあらゆる方向に散乱しますが、この散乱光の波長は、光ファイバーに生じているひずみによって変化します。そのため散乱光を分析すれば、光ファイバーがどこでどの程度ひずんでいるか、その位置と大きさを把握することができます。

  *リリース詳細は添付の関連資料を参照

鹿島建設(株)

http://www.kajima.co.jp/

*記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。