トップページ  ▶プレリリース  ▶大林組、エレ...

大林組、エレベーターの停止台数・期間を最小限にできるアスベスト除去工法を開発

エレベーターシャフトのアスベスト除去工法「エレベストカット隔壁工法」を開発・適用
エレベーターを止めずにシャフト内のアスベストを除去
  株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、建物などのエレベーターシャフト内に耐火被覆材として吹き付けられているアスベストを、同一シャフト内に設置された複数のエレベーターを個別に停止させながら除去することで、エレベーターの稼働停止台数や期間を最小限にする「エレベストカット隔壁工法」を開発・適用しました。
  築24年以上の建物のエレベーターについては、「エレベーター2012年問題」といわれるように、エレベーターの保守のための部品供給停止期限という問題から、エレベーターの更新時期を迎えています。一方、これらの建物の多くでは、エレベーターシャフト内の耐火被覆材としてアスベストが吹き付けられており、除去や封じ込めが必要になります。特に、高層建物での対策工事では、同一シャフト内に複数のエレベーターが設置されているため、それらのエレベーターを長期にわたり全基停止しなければならず、ビル居住者の利便性が著しく損なわれていました。
  今回開発した「エレベストカット隔壁工法」は、同一シャフト内にあるエレベーターの間に隔壁を設けることで、休止させるエレベーター台数を最小限にしながらシャフト内のアスベストを除去します。
  本工法は現在、都内某ビルにて適用済みです。また、この隔壁構築技術を用いて都内の別のビルでも封じ込め工事を実施中です。
【エレベストカット隔壁工法の概要図】

  
  「エレベストカット隔壁工法」の主な特長と作業手順は以下のとおりです。

1.工事中のビル居住者の利便性を向上
  中高層の建物においては、利用者のエレベーター依存度(利用頻度)が高く、その利便性の確保が重要課題でした。本工法では、同一シャフト内の使用できないエレベーターの台数を最小限にすることができるため、ビル居住者の利便性の低下を最低限に抑えることができます。

2.高品質のアスベスト除去
  大林組が先行開発した、ドライアイスを吹き付けることでアスベストを除去する技術「ハイカット工法」を採用しており、従来のかき落とし工法と比べて確実にアスベストを除去できます。

3.工期を3分の2に短縮
  仮設ゴンドラの使用により、従来工法で用いていた足場の設置工事が不要となることや、隔壁を設けることで同一シャフト内の他のエレベーターの運行中も作業が可能となることで、工期は従来工法の3分の2に短縮します。コストも、従来工法と比較して同程度以下とすることができました。

  大林組は、これまで培ってきたアスベスト除去に関する「ハイカット工法」、「エレベストカット工法」、「エレベストカット隔壁工法」を幅広く展開することで、お客様のあらゆるご要望にお応えし、安全・安心な社会の実現に貢献していきます。
【エレベストカット隔壁工法の実施状況】

  
以上

(株)大林組

http://www.obayashi.co.jp/

*記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。