北館建替えと本館改修・12月に入札を公告 京都市はこのほど、「京都市立病院整備運営事業」でPFI事業による実施方針を発表した。既存施設の建 て替えと共に一部の改修工事を実施、事業は、資金調達を市が行い、PFI事業者が建設と維持・管理を行 うDBO方式としながら、建て替え施設は建設後に所有権を市に移転し維持管理を行うBTO方式。12月特 定事業に選定後、入札公告を行い、2009年度に入札して落札者を決定する予定。事業期間は2028年3月ま で。 この事業は、医療を取り巻く急激な環境変化に加え、2004年9月に市の市議会による答申を踏まえたもの で、医療活動を継続しながらの改修工事では、医療環境の向上と工事が困難であることから、既存北館を新 館として建て替えるとともに、本館の改修を実施することで、医療や社会環境の変化に対応し、市民のため の病院としての役割強化を図るもの。 計画では、既存の本館と北館等延べ3万9,700?・586床、看護師宿舎延べ4,862・37?・128戸等を、本館は SRC造地下1階地上7階建て塔屋1階、延べ面積約2万7,700?、新館SRC造又はRC造の免震構造の地 下1階地上7階建て塔屋1階、延べ約2万1,00から2万2,000?で、本館・新館で548床を整備、職員宿舎は RC造5階建て、50戸(単身者用)を想定している。 事業手法では、資金調達は京都市が行い、PFI事業者が建設と維持管理を行うDBO方式としながら、事 業スキームとしては、病院施設については施設の建設後に所有権を市に移転するBTO方式、改修後の本館 は運営と維持管理を行うRO方式とした。 PFI事業者は、特別目的会社(SPC)を設立して事業を実施。経営支援やプロジェクトマネジメントな どの全体マネジメント業務、病院施設等の整備等業務、病院運営業務、施設整備維持管理業務、調達業務を 業務範囲とする。なお、施設整備業務では新館建設と改修工事、解体撤去工事での事前調査と基本・実施設 計、建設、工事監理業務を含む。 事業への応募者は、複数企業で構成するグループとし、全体マネジメントと建設業務を主導する企業を、そ れぞれ構成員に含み、構成員は京都市の指名競争入札有資格者名簿に登載されていることなど。このうち建 設業務担当者は、直前の経営事項審査の建築一式工事の総合評定値が950点以上で、1993年度以降に元請(J Vでは出資比率20%以上)として、一般病床300床以上の病院とRC造かSRC造の免震構造の建築物の施工 実績を有していることなど。 事業の実施にあたっては、29日まで実施方針に関する質疑を受け付け、10月に回答を行い12月には特定事業 に選定し、入札を公告。来年2月に参加表明等を受け付け、5月に入札を実施して6月に落札者を決定す る。入札は、総合評価一般競争入札(WTOルール)で行い、京都市「入札ボンド制度の試行について」を 適用する。 落札者は、SPC設立後、京都市と基本協定と事業契約を締結、2013年4月には新館を引き渡し、維持管理 業務を開始、2014年7月に改修工事等の整備を完了する予定。 実施方針等に関する問い合わせは、京都市立病院事務局管理課整備担当まで(電話075−311−311・内線 2482)。