(社)建築業協会関西支部(奥村太加典支部長)では、建築工事担当者向けの冊子 「建築屋さんのための設備入門」を発刊した。設備工事に対する建築担当者の理解を 深めるための入門書として、同支部積算専門委員会(委員長=酒元建市・大林組本店 建築見積第一部長)が作成したもの。委員会では、「自己研鑽や社内研修等でのテキ ストとして使ってもらえれば」とその活用に期待を寄せている。 発刊にあたっては、建築工事において設備コストが高くなりつつある中で、その設備 に関する知識が現場の工事担当者に乏しく、また、既刊の設備図書の殆どが専門書類 であったことから、設備の入口が解り、「建築屋にとって一歩踏み込めるような案内 書を」として作成された。
編纂に際しては、昨年4月から検討を重ねて内容を絞込み、8月に委員会メンバーに設備の実務担当者を加 えたワーキンググループを設置。WGでは、会員各社に対し「設備の何が知りたいか」のアンケート調査を 実施、その結果を踏まえた上で作業を進めた。また、対象も工事担当者に限らず、営業担当者なども含め、 「見やすくて、とっつき易いものを」とすることを心掛けてまとめられた。 内容は、「電気設備」「給排水設備」「空調設備」の3工種と、関係法令をまとめた参考資料の四章で構 成。各工種の概要から目的やシステム、仕様などを写真やイラストを交えて、「目に見えるテキスト」に仕 上がっている。また、各工種の編纂を担当したWGメンバーが、それぞれの案内役として登場し、一口アド バイスをおくっている。 委員会では、同冊子を「会員各社の社内研修のテキストに使ってもらえれば」とするとともに、各社の担当 者を対象としたセミナー等の開催も計画するほか、「関西のみならず、業界全体で有効に活用してほしい」 (酒市委員長)と、冊子の活用に期待を寄せている。また、第二弾として積算編の作成も予定している。 支部では5千部を発刊、会員以外の希望者にも一部1,500円で頒布する。問合せは、同支部(電話06-6941- 4788)まで。