《京都府ら構想を練る 事業手法にPFI導入も検討》 京都府、京都市、京都商工会議所は、Jリーグ・京都パープルサンガ専用の新 サッカースタジアム建設構想を着々と進めている。京都府・市民35万人を超え るサッカーファンの要望に応える形で、約102億円を投じて横大路運動公園 (伏見区)内に2万人収容できる新スタジアムを建設する。
《ネーミングライツ盛り込み整備方針》 「新スタジアム構想は全面的に3者に委ねているので、早期実現を楽しみにしている」(京都パープルサン ガ・広報担当)とコメント。京都府らは民間提案型PFI事業の導入を含めた事業手法、ネーミングライツの 収入増収案を盛り込んだ整備・運営内容など最終的な整備方針を2006年度内に取りまとめる。 新スタジアム建設予定地の横大路運動公園は京阪「淀駅」から北西へ徒歩40分。南部クリーンセンター、JR A京都競馬場に挟まれた敷地16万3,000?に位置。 公園周辺では京都市施行の伏見西部第5地区土地区画整理が15年度の事業完了に向けて、また京阪本線淀駅付 近立体交差化が11年度の供用開始に向けて、それぞれ進捗している。 新スタジアム建設構想では、淀駅から新スタジアム予定地までの道路拡幅や新スタジアムに隣接する新駅設 置、JRA駐車場の活用対策など、交通アクセスの確保が1つの大きな特徴だ。 予定地はゴミの埋立地で耐久性に乏しく、支持層の杭設置など工法上の工夫も求められている。関連事業との 連携や事前調査に用地買収、様々な整備課題への取組があり、長期化が予想されるが、早ければ13年度の供用 開始をめざす。 規模は約9万7,000?。新スタジアムには建設費90億円を投じるほか、芝整備に3億円、外構整備に3億6,000 万円、駐車場整備に7,000万円、設計に2億7,000万円、工事監理費に1億8,000万円、地質調査等に3,000万円 を見込む。 整備手法にあたっては現在、3者で構成のサッカースタジアム検討委員会が民設民営、公設民営のどちらかで 検討を進めている。民間提案型PFI事業となる可能性が高まっている。 ※ネーミングライツ スポーツ施設に企業名や商品ブランド名を付与する代わりに施設運営業者がスポンサー企業から代金を受け取 る仕組み。1973年頃からアメリカ、ドイツといったところのスポーツ施設市場で急速に広がりを見せ、世界的 に大きな広告塔として捉えられている。スポーツ経営改善の有効な手段の1つとして再び脚光を浴びつつあ る。