大阪府の2008年度における指名停止件数や低入札調査対象工事件数などが、このほど明らかになった。指名 停止件数は139者で、前年度より25者の減となった。指名停止の措置要件では独禁法違反の33者が最多となっ た。また、昨年度に府に寄せられた談合情報は2件だった。2008年4月から2009年3月末での1年間で、府 が指名停止措置とした業者数は139者にのぼる。指名停止の内訳で期間が最も多かったのは六カ月の27者、次 いで期限なしの23社、2年間13社と続く。前年度は、やはり6カ月が36者で最多となっていたが、2番目に 多かった九カ月29者は今回、2者と減少した。 指名停止措置の要因では、前年度と同様に独禁法違反が33者でトップとなったが、前年度比では61者の減。 これに建設業法違反の25者、経営不振23者が続くが、建設業法違反は前年度より3者の減、逆に経営不振は 8者から大幅に増加、建設業を取り巻く厳しい環境が数字に表れた格好となっている。また、発注七部局に おける昨年度の低入札調査の対象工事は、前年度より28件減の269件。このうち低入札調査が実施されたのは 77件(前年度58件)で、調査の結果失格となったのは10件(同八件)。調査基準価格と落札価格との差額で は、最大で1億2150万円(同1億7900万円)、最小では15万6千円(同1万円)。 このうち、低入札が最も多かった工種は土木一式工事でのA等級、最も少なかったのは水道施設工事(ラン クなし)。前年度で最も多かったのは土木一式工事のB1等級、少なかったのは機械器具設置工事(ランク なし)だった。 昨年度の平均落札率では、建築工事が84・17%、土木工事で77・94%、設備工事80・44%。最高落札率は三 工事とも100%で、最低落札率は建築工事が72・62%、土木工事では65・24%、設備工事が61・63%。 前年度と比べ、平均落札率は建築工事で1・19ポイントの上昇、土木工事は1・8ポイントの減となり、設備 工事は0・53ポイントの上昇。また、最高落札率では、建築工事で1・5ポイント、土木工事で20・26ポイント と、それぞれ上昇。最低落札率は、建築工事が3・29ポイント、土木工事も10・71ポイント上昇し、設備工事 は0・45ポイントのダウンとなった。 このほか、昨年度の入札におけるくじ抽選は1,076件で、前年度より272件の減少で、前年度と同様にC等級 とD等級での案件が多くなっている。また、府に寄せられた談合情報は、発注七部局で2件、うち1件で調 査が実施され情報通りの結果となった。