今宮工科高生が参加 (社)大阪建設業協会(奥村太加典会長)では、府内の建築系高校生を対象 とした現場見学会を29日に開催した。同協会労働委員会が若年者の人材育 成・確保を目的に大阪府建設業懇話会と共催で実施したもの。今回は、大阪 府住宅供給公社が吹田市で建設中の「藤白台B団地第1期住宅改善事業建設 工事作業所」(吹田市藤白台3−5)で行われ、府立今宮工科高等学校の建 築生産科の2年生31名が参加した。 この工事は、老朽化した同団地の建替事業で、高松・昭和・前田特定JVが 施工を担当している。計画では、旧団地解体後の敷地面積1万0,511・53? に、RC造14階建ての2号棟と同一部10階建ての3号棟の2棟221戸と駐車場 棟を建設するもので、建物は建築面積3,160・78?、延床面積1万7,629・38 ?の規模。 見学会では、初めに主催者を代表して、大阪府住宅まちづくり部建築振興課 建設指導グループの師井敏行課長補佐が、「建築の各分野で多くの人が働 き、共同で建物を作っている現場を実際に見て、今後の勉強に役立ててほし い」と挨拶した。
この後、府住供の街づくり・建設部建設課の藤井健一主査による事業計画概要の説明に続き、小森康至JV 所長が現在、実施されている杭工事と掘削工事をはじめとする工事内容を説明した後、JVスタッフらの案 内により現場を見学。 杭工事では、径1200から2600、拡底部1500から2700、杭長6から24mの場所打ちコンクリート拡底杭(一部 SB耐震杭)を、アースドリル工法とSBe鋼管アースドリル拡底ACE工法、アースドリル拡底ACE工 法の3種類を使用。既に3号棟部分は打設を完了し、2号棟敷地内で行われてる杭頭部鋼管の設置作業など を間近に見学。 掘削工事は、3号棟敷地でオープンカット工法で実施。敷地に余裕があるため安全勾配での掘削作業とし、 掘削土は場内にストックして場外搬出を最小限に抑制するなど、環境への配慮とコスト縮減に努めている。 生徒らはスタッフの説明を聞きながら一連の作業をつぶさに見て回った。 この事業は、公社賃貸住宅の建替えにあたり府住供が「藤白台B団地・千里丘陵G団地建替計画事業提案競 技」を実施したもので、全体を1から3期に分け2段階方式で整備、そのうちの1期分として高松JVが最 優秀提案者となったもの。設計は同JVとアイ・エフ建築設計研究所が担当。工事は昨年10月に着工し、 2009年度内の竣工を予定している。