姫新線と播但線の四カ所で、踏切3カ所を廃止へ JR姫路駅付近で工事が進められている連続立体交差事業で、姫新線並びに播但線の高架切替が12月22日に 実施される。これにより踏切3カ所が廃止され、交通渋滞の緩和が期待されるほか、既に高架化が完成して いる山陽本線と合わせ、姫路駅周辺の鉄道高架化が完成することになる。全体の事業は、兵庫県が事業種堤 となり平成元年から実施されていた。事業費は約609億円。 高架切替工事は、姫新線の西側取付部、播但線の山陽本線からの万端連絡線交差部と北川取付部、駅部の計 四カ所で実施される。姫新線では、姫路駅より西へ約1.3?(姫路市駅前町から延末)の区間で高架化、切替 当日は西端での線路切替を実施する。 播但線は、姫路駅より北東に位置する約1.0?(姫路市駅前町から神屋町三)で、北側の取付部約70m、山陽 本線からの播但連絡線交差部約30mの2カ所で橋梁架設工事を実施するもの。高架化に伴い、姫新線の落窪 壱踏切、堂の元踏切、大将軍踏切の3つの踏切が廃止となり、1日あたり約2万7,000台の交通量がある県道 姫路港線(船場川線)での交通渋滞が緩和される。また、両線の高架化により姫路駅での整備も行われた。 同駅では、北側への完成に合わせ中央改札口の増強と、新高架下部分の完成に合わせ東開札口を新設すると ともに、両改札口の整備により駅ビル側の改札口を廃止したほか、西側の自由通路を現況仮設幅員五?を幅 員16mの完成形で供用した。 JR姫路駅付近連続立体交差事業は、山陽本線(延長約4.3?)と姫新線(同約1.3?)、播但線(同約1.0 ?)の鉄道高架、貨物・車両基地の移設等の整備と、施行面積45.5haの姫路駅周辺土地区画整理事業、街路 整備事業として内々環状東線、内々環状西線等を関連事業として実施されているもの。1987年2月の都市計 画決定後、1989年3月に連立事業認可を受け、1990年12月にはJR西日本等と連立事業の工事協定を締結し た。1994年3月には、別所の貨物基地と飾西の車両基地が完成したのを受け、1995年2月より山陽本線の高 架化工事に着手した。
1997年6月、山陽本線東部区間である市川右岸から姫路駅間の延長1,630mが高架切替、1999年12月には姫新 線の仮線切替が行われ、2000年9月に山陽本線西部区間の仮線切替が完了、2005年4月に姫路駅部分使用が 開始され、2006年3月に山陽本線の高架切替が完了した。 今回の高架切替により、姫路駅周辺の高架化事業が完成することになり、関連事業の整備にも拍車がかかる ものと期待される。なお、事業の工期は1989年3月から2011年3月までとなっている。連立事業に合わせ姫 路市では、姫路駅周辺の土地区画整理事業で駅東側を新たに生まれる街区を「キャスティ21コアゾーン」と して整備。都市型ホテルや商業・業務施設など高次都市機能を立地して播磨地域の中核都市を目指してい る。 計画では、街区をAからDの4ブロックに分け、既にAブロック(約1.0ha)とBブロック(約0.8ha)を取 得、2010年度には事業予定者を選定し2015年度以降のまちびらきを予定している。