11月に最優先交渉権者を決定 大阪府が実施する「江之子島地区まちづくり事業コンペ」でこのほど、12の 企業・グループから応募登録があったことが明らかになった。旧大阪府立産 業技術総合研究所跡地で、民間活力を導入してまちづくりを進めるもので、 今後、資格審査や現地説明会などを経て7月中旬に応募者を確定する。事業 者の決定は11月上旬。
このコンペは、府庁ゆかりの地である江之子島地区で、現存する元工業奨励館付属工業会館(旧館)を活用 し、アートと都心居住が融合する「江之子島アート&ライフスタイル」を開発コンセプトに、府がアートセ ンター機能を導入して新たな文化創造・発信機能と、都心居住の多様なライフスタイルの実現を図る都市文 化と都市空間の形成を目指すもの。 コンペでは、大阪市西区江之子島2−32他の敷地面積1万7,024?のうち、1万5,157.72?を事業者が取得 し、旧館のある1,866.50?の敷地と併せた一体的な事業提案と売却価格を求める。旧館は、戦前のモダニズ ム建築のRC造地下1階地上4階建て、延べ面積約3,000?の規模で、アートセンター導入にあっての改修等 も事業者が実施するもの。 府では、4月9日から13日まで関心表明書を受付け、49者から提示があった。さらに同19日には48者を対象 に募集説明会を開催。その後、第1回の質疑応答を経て、5月23日から29日までに応募登録(資格審査)を 受付たところ12の企業・グループからの応募があったもの。 今後は、資格審査の結果通知を行い、今月中旬に応募登録者を対象に現地説明会を開催。さらに第2回の質 疑応答を経て7月23日から27日までに応募登録の内容を確定し、9月3日から7日まで事業企画提案と価格 提案を受付ける。審査は、「江之子島地区まちづくり事業コンペ審査委員会」が、2段階方式で実施。第1 段階で事業企画審査を行い優秀案を選定し、第2段階では優秀案提案者による価格提案を行い、最優先交渉 権者を決定する。なお、土地の最低売却価格は72億1,500万円。 最優先交渉権者は、11月下旬に大阪府と開発基本協定を締結、12月上旬頃までに府有財産譲渡契約を締結し て支払いを完了し、引渡しが行われる。事業期間は譲渡契約締結日から5年以内としている。