◇◇◆細高い建物の制震に有効◆◇◇ 戸田建設(株)と西松建設(株)の両社はこのほど。建設の高さが幅に比べて高い建 設や塔状比(高さ/幅)が大きい建物といった、細高い建物の制震に有効な「ロッキン グ制震構造システム」(特許申請中)の設計法を構築し、(株)ベターリビングの建 築技術性能証明(評定書)を所得した。 同システムでは、上部構造の1階柱脚底部を基礎部のベースプレート上も緊結せずに 設置して、その間で離間が可能な構造とし、柱脚とブースプレートは上下に作用する ダンパー支承によって繋がれている。地震時には、ある大きさ以上の水平力が働くと 引張側の柱脚部が離間して建物が力方向に揺すれ、これが左右繰り返して応答するロ ッキングが生じる。
この挙動によって建物の重心が上方に移動して、地震入力エネルギーの一部が位置エネルギーに変換され。 地震力が低減する。これにより、上部構造の損傷が軽減されるとともに、基礎構造の応力も低減される。従 って、細高い建物でも基礎構造に引抜力は起きず、逆側に戻ろうとする際には、建物自重が建物復元力とし て働く。 従来の建物は、上部構造と基礎構造が接合されおり、大地震時には1階柱や基礎構造が過大な応力を負担す ることになる。特に、細高い建物では引張側の基礎構造に引抜力が 生じ、反対側では大きな圧縮軸力が生じる。これらの構造は建設コストの増大や維持管理を必要としていた が、今回の「ロッキング制震構造システム」により、これらの欠点を解消することが可能となった。同シス テムについては、フレーム試験体の振動台実験、詳細ロッキング機構試験体やダンパー支承試験体の静的・ 動的実験によって、その性能を実証している。 今回、同システムの耐震・耐風設計法及びロッキング機構の設計法を構築し、板状の高層建築物の試設計を 行って損傷を抑えるなどの所定の性能が得られることを確認。戸田建設と西松建設の両社は今後、効果的な 建築物を中心に、同システムを適用できる受注活動を行っていく予定。 戸田建設 http://www.toda.co.jp/index.html 西松建設 http://www.nishimatsu.co.jp/