IoTを活用した既存インフラの維持管理の効率化に向けた新たな取り組みについて
【東京都23区内初】LPWAを活用したセンサデータ転送の実証実験に着手
西松建設株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:近藤 晴貞)と株式会社スカイディスク(本社:福岡市、代表取締役 CEO:橋本 司)は共同で、IoTを活用した既存インフラの維持管理業務の効率化を目的とし、広範囲通信技術かつ超低消費電力であるLPWA(※1)の通信技術を用いた実証実験を実施します。
なお、LPWAの無線通信規格の一つであるLoRaWAN(TM)の通信技術を用いたデータ伝送の実証実験は、東京都23区内では初めて(※2)の取り組みです。
※1 「Low Power Wide Area」の略称で、IoT向け通信に適した省電力・長距離通信を実現する省電力広域無線通信の呼称。
※2 西松建設調べ(2016年12月15日)
■背景
西松建設は、建設投資動向に左右されない安定的事業基盤の確立を目指し、本業周辺への多角化事業展開や新領域事業への参入を目指すなか、今後見込まれる既存インフラの老朽化の進行に伴う維持管理の費用増大に対応するために、IoTを活用した点検技術の開発を進めています。
しかし、現状では点検に必要な通信機器、通信料、電力供給費用等のコストが高いため、本格導入の障壁となっていました。そこで、従来の携帯回線等に比べ、低コストかつ低消費電力であるIoT向けの新しい無線通信「LPWA」の導入を検討しています。
スカイディスクは、これまでに、誰もが簡単に導入できるIoTソリューションを開発し、着脱式独自センサデバイス、センサデータをクラウドまで運ぶ通信デバイス、データ蓄積及び分析を行うセンサクラウド、さらにそれらを組み合わせたサービスを「ワンストップソリューション」として提供しています。さらに、IoT向け通信として期待されるLPWAを搭載したセンサデバイスの開発を国内で早期に着手しました。
このたび両社は、効率的な既存インフラの点検技術の開発を目的に、東京都心部のビルを基地局とし、共同でLPWAを活用したセンサデータ転送の実証実験を行なうこととなりました。
■実証実験の概要
本実証実験では、商業ビル等が密集するエリアにおいて、LPWA(LoRaWAN(TM))の通信技術について、東京都心部のビルに基地局を設置し、ビル内外のカバレッジ範囲及びセンサデータの転送可能範囲を確認します。
(1)場所:東京都港区虎ノ門周辺
(2)実施時期:平成29年1月中旬
(3)通信技術:LPWA(LoRaWAN(TM))
(4)実証項目
[1]屋内及び屋上に基地局を設置した場合のビル内及び周辺のカバレッジ範囲の確認
[2]屋内外のセンサデータの転送可能範囲の確認
■今後の取り組み
西松建設は、既存インフラの維持管理システムの構築をはじめ、IoTの活用によって省力化・省人化を図り、建設事業の生産性の向上に努めていきます。
また、スカイディスクは、すでに展開している農業及び物流分野への活用をはじめ、インフラ点検を含む更なる分野へのIoTサービスを展開する予定です。西松建設(株)
http://www.nishimatsu.co.jp/
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