トンネル発破に伴う超低周波音の低減システムを開発
~再生ドラム缶を活用した吸音装置「ドラムサイレンサー」を実用化~
大和ハウスグループの株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:奥村洋治)は、山岳トンネル工事において発破掘削時に発生する超低周波音(
円渕トンネル坑内に「ドラムサイレンサー」を200体設置し、効果検証を行ったところ、20Hz以下の超低周波音を最大約7dB低減できることを確認しました。防音扉の遮音性能と「ドラムサイレンサー」の設置効果を組み合わせることで、超低周波音の外部への漏れを大幅に抑制することが可能になりました。低減効果は設置数に伴い増加し、300体程度の設置で10dB以上の低減効果を見込んでいます(図2)。
軽量かつ小型化を実現した「ドラムサイレンサー」は、設置場所や方法によらず一定の効果が得られるため、設置スペースの確保が難しい初期の掘削段階から適用することができ、坑内作業に合わせて容易にレイアウトを変更することができます。今後、フジタの発破掘削トンネル現場に積極的に採用し、再生資源の有効活用と周辺環境に配慮した取り組みを行っていきます。
*図2は添付の関連資料を参照
【円渕トンネル工事概要】
・工事名称:国道115号円渕トンネル工事
・工事場所:福島県相馬市山上字円渕地内
・発注者:国土交通省東北地方整備局
・施工者:株式会社フジタ
・工期:2014年2月20日~2016年9月20日
・工事概要:トンネル延長L=963m、内空断面積A=88.9m2
・函渠:N=1基(延長L=53m、内空B8.3m×H6.9m)
※1 超低周波音:空気中を伝搬する音波のうち可聴周波数(20~20000Hz)以下の聞こえない音波
※2 出典:発破による音と振動、(社)日本騒音制御工学会技術分科会 低周波音分科会(株)フジタ
http://www.fujita.co.jp
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