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奥村組、せん断補強鉄筋「ベストグラウトバー」を用いた耐震補強工法を開発

「ベストグラウトバー」を用いた耐震補強工法を開発
-(一財)土木研究センターの建設技術審査証明を取得-
  株式会社奥村組(本社:大阪市阿倍野区、社長:奥村太加典)は、既存鉄筋コンクリート構造物(以下RC構造物)の耐震補強工事において、部材の片側からの施工が可能であり、要求品質の安定的な確保および施工性向上に寄与する六角ナット定着型せん断補強鉄筋「ベストグラウトバー」を用いた耐震補強工法を開発し、この度、一般財団法人土木研究センターの建設技術審査証明を取得しました(建技審証第1506号)。
【背景】
  背面に地盤等があるRC構造物を耐震補強する場合は、部材の両側からの施工が困難であるため、その片側から削孔した孔内に鉄筋を挿入しモルタルを充填することで構造体と一体化し、せん断耐力を向上させる工法が一般的に採用されています。しかしながら、補強箇所が多くなると削孔数も増え、RC構造物の主鉄筋を損傷するリスクが懸念されています。また、要求されたせん断補強効果を発揮させるには、削孔した全ての孔内にモルタルを隙間なく充填する必要があり、上向き姿勢などの場合において作業性が悪く、その施工性の向上が求められています。
【概要】
  今回開発した工法は、六角ナット定着型せん断補強鉄筋「ベストグラウトバー」を用いて、部材の片側から耐震補強を行うものです。
  使用する「ベストグラウトバー」は一般的に使用される鉄筋の片側をネジ切りおよび斜め切断加工し、当該先端部に六角ナット(定着体)を装着したもので(図-1)、これにより鉄筋挿入時の円滑性を確保するとともに、RC構造物の奥側主鉄筋手前までの挿入で補強効果を発揮することから、削孔による奥側主鉄筋の損傷リスクを大幅に低減することができます。
  また、充填材に可塑性モルタル(無機系無収縮プレミックスモルタル)を使用し、モルタル充填および鉄筋挿入時に専用治具を用いることで、上向き姿勢であっても確実かつ容易に施工することができ、安定した品質を確保することができます(図-2、3)。

  当社は、今回の建設技術審査証明取得を機に、RC構造物に対して片側から施工できる高品質かつ高効率な耐震補強技術として、本工法を発注者に積極的に提案していきます。
以上
  


(株)奥村組

http://www.okumuragumi.co.jp

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