ホルムアルデビドを９０％以上除去する空調システムを開発
国が定める特定化学物質障害予防規則の基準値をクリア
新菱冷熱工業株式会社（以下、当社）は、このたび、医療施設での特定化学物質障害予防規則（以下、特化則）が定める基準値をクリアするホルムアルデヒド除去システムを開発しました。空調設備市場における医療分野でのニーズ拡大が見込まれる中、当社は今回開発した空調システムを、今後の主要事業分野の一つとして、シェアの獲得を目指してまいります。
病院、医薬品研究所の病理検査室、解剖室ではホルマリンによる臓器等の組織固定、臓器等の水洗い、写真撮影による記録、そして切り出しなどの作業で発がん性物質であるホルムアルデヒドが室内に放出され、基準値の数倍から十倍を超える環境が存在していました。この状態が放置されれば医療従事者や入院患者への悪影響も懸念されるため、国が定めた特化則では、ホルムアルデヒドについては、０．１ppm以下という厳格な基準が要求されており、違反した事業者に対しては罰則規定もあることから、医療施設では、その改善が急務となっています。
今回、当社が独自に開発した「発散抑制気流方式：U flow system（ユー フロー システム）」と「ホルムアルデヒド除去装置：MediECO－FA（メディエコ エフ エー）」は、医療施設において持続的に特化則基準をクリアすることのできる空調システムで、有害物質管理濃度問題を専門とされる日本大学・池田耕一教授からも、本システムは高い評価を頂いております。
医療施設が、当社の空調システムを導入することで、大気中ホルムアルデヒドの９０％除去を可能とするだけでなく、医療施設全体の空調を管理することで作業性の向上、省エネルギー、環境負荷の低減も実現します。
当社は、このように医療分野においても技術貢献を展開するとともに、当社が国内で３０年以上追求してきた３次元CAD技術を核に、クライアントやサプライチェーンとのwin－winな関係の構築を実現するライフサイクルマネジメントを一層推し進め、対象構造物の施工時だけでなく、効率的なメンテナンスをも見据えた最適な空間作りを行い、もって持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
２．発散抑制気流方式 U flow system ＜特許第５４７６４３３号＞
U flow systemはU字型の気流を用いた作業台用の局所排気システムです。ホルムアルデヒド発生源近傍で滞留する高濃度空気を作業台上の局所排気装置で排出し、作業台上部に滞留する管理濃度以下の低濃度空気をU字型の気流で排出します。この二つの対策により、ホルムアルデヒドの拡散を抑制し、安全な作業環境と高い作業性を実現します。
このシステムの特長はU字型の気流です。清浄空気を低速で吹出すSAユニット（吹出口）、作業台上部の低濃度空気を吸引して吹き上げる小型ファンを内蔵した誘引ユニット、そして誘引ユニットで吹き上げた低濃度空気を回収するRAユニット（吸込口）で構成されます。大型の装置・ダクト、大風量のファンを必要としないため、広い作業空間を確保し、また作業者間の良好なコミュニケーション環境を実現します。
U flow systemの作業性は高評価を得ており、導入実績は２０台となりました（２０１４年７月現在）。導入した施設において管理濃度以下の作業環境を達成しています。
＊参考資料は添付の関連資料「参考資料２」を参照
＊リリース詳細は添付の関連資料を参照新菱冷熱工業（株）
http://www.shinryo.com/
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