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竹中工務店、蝶々形ブロックを組み上げた耐震補強壁「エストンブロック工法」を開発

蝶々形ブロックを組み上げた耐震補強壁「エストンブロック工法」開発
~建物を稼働させながら工事可能MSCセンタービルに約6,000個導入~
  竹中工務店(社長:宮下正裕)は、RC造(鉄筋コンクリート造)建物に蝶々形のブロックを積み上げて耐震補強壁を築く「エストンブロック工法」を開発しました。
  本工法は建物の稼働を止めることなく工事ができるため、2013年11月に施行された「改正耐震改修促進法」で耐震改修が急務になったホテルや病院だけでなく、オフィス、工場などにも適した工法です。特に、工事中の水の使用や騒音・粉塵の発生を嫌う場合や、施工時間帯に制約がある場合に効果を発揮します。
  従来、RC造建物の耐震補強をする場合、新築時とほぼ同様の作業工程によりRC壁や大型の鉄骨ブレースを設置する工法が用いられてきました。そのため、施工に伴う騒音・振動・粉塵の発生、大型部材の搬入やそれに伴う養生のために、工事階が使用できなくなることが少なくありません。本工法は、補強壁の設置場所に大人一人でもちあげられる程度の小型のプレキャストブロックを搬入し、組み上げるだけの工法であり、資材の搬入による影響が小さく、工事に際して音や粉塵がほとんど出ないため、建物を稼働させながら工事を行うことが可能です。

  *参考画像は添付の関連資料「参考画像1」を参照
  更に、今回、ブロックの形状を蝶々形としたことで、ブロック同士が噛み合う力が働き、横ずれが発生することなく効率的に地震力を伝達できるため、方形のブロックでは不可欠だった横の配筋が不要になりました。
  また、通行用・あるいは設備配管を通すために、耐震壁の一部に開口を設けることも可能です。
  この蝶々形のブロックには色をつけることができます。蝶々形という形状と色使いの工夫により、デザイン性の高い耐震壁となるため、人の眼にふれる場所に仕上げを施すことなく設置することも可能です。
当社は本技術をこれまでに、事務所や幼稚園など4件(ブロック合計:約2,000個)に導入済み。また、「MSCセンタービル」(港区海岸,オフィステナントビル)では、約6,000個のブロックを使用し、一部に開口を有する壁を増設しました
  また、本工法について日本ERI株式会社の構造性能評価を2014年7月に取得しました。引続き,ホテル,商業施設,社宅,教育施設など6件の耐震補強工事が2014年中に施工する予定となっており,今後も適用件数が増加することが予想されます。
  


(株)竹中工務店

http://www.takenaka.co.jp/

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