旧本社ビル、世界で初めて採用 鹿島(中村満義社長)はこのほど、中高層ビルを下段から解体する「鹿島カットアンドダウン工法」を開発 し、現在進められている東京都港区の鹿島旧本社ビル2棟(地上20階・高さ75m、地上17階・高さ65m)の 解体工事に世界で初めて採用した。同工法はいわゆる「だるま落とし」のように、ビルの下階から各階を順 次解体するもので、地上レベル付近だけで買いたい作棄を行う。従来の上階から解体する方法に比べ騒音う や粉塵の飛散の抑制、資源の分別・リサイクル作業の効率性向上、高所作業削減による安全性の向上につな げることができる。 高層建物を下階から解体する工法では、建物を支える基礎部分と上部構造が施行時に地上付近の解体作業階 で切断された状態となる。 同工法では、解体中の建物が地震時に転倒することを防止するために建物内部に「コアウォール」構造を新 たに構築し、建物基礎部分と解体する地上階とを建物内部で連結させ、解体作業中でも既存建物と同等の安 全性を確保する。さらに、地上階の荷物を支えるジャッキ等には十分な支持力を持たせるとともに、早期地 震報告を活用した各種制御システムを組み込むことにより、解体工事の安全性を確保している、 同工法は、同社がこれまで蓄積してきた耐震技術を適用するとともに、新たな技術開発を行うことで実現し たもの。なお、ジャッキを用いて構造物を下から解体する工法は従来から煙突や鉄塔などの工作物の解体に 適用されていたが、高層ビルに採用するのは今回が世界初の事例となる。鹿島旧本社ビル解体工事の工期は 今年9月までとなっている。 同方法の適用対象としている建物は、20階建て程度の鉄骨造ラーメン構造だが、同社では今後、今回の解体 工事で得られる技術的知見を収集し、環境配慮・施工効率の向上、コスト低減など、同工法のさらなる展開 を図っていく。そして同社で開発したウォータージェットによるアスベスト除去工法とともに、中高層ビル 解体手法のメニューの1つとして、また将来の超高層ビル解体に向けて汎用性を高めていく方針。 鹿島 http://www.kajima.co.jp/welcome-j.html