フジタら3現場に 5団体合同安全公害対策本部並びに関西支部合同による優良事業場表彰式が 3月30日、大阪市中央区の大阪建設会館で開催された。本部表彰は、公害防 止・建設副産物管理部会長表彰としてフジタの「天王寺立坑作業所」、地下 埋設物事故防止部会長表彰の鹿島・奥村・佐藤・森・ハンシンJVによる 「神戸高速長田交差部JV工事事務所」、支部表彰では、公害防止・建設副 産物管理支部長表彰として鹿島の「四条高倉工事事務所」が、それぞれ受賞 した。 表彰式では、表彰までの選考経過と推薦報告が行われた後、本部表彰として 五団体本部の玉井篤雄事務局長から、フジタの広畑雅敏所長と鹿島JVの久 良知慎治所長に、支部長表彰では、友廣康二支部長から鹿島の北村浩一郎所 長へ、それぞれ賞状と記念の盾が贈られた。 挨拶で玉井事務局長は、「5団体として最後の表彰となる」とし、フジタの 作業所について「他の模範となる現場であり、日頃の努力と熱意の結果だ」 とし、鹿島JVの工事では、「所長はじめ職員の安全意識も高く、現場と会 社が一体となって取り組んでいる」と評価し、完成まで引き続いての努力を 要請した。支部長表彰について友廣支部長は、「支部独自の規定なども実践 した現場であり、無災害での竣工に務めてほしい」と期待を寄せた。
天王寺立坑作業所は、大阪市発注の「逢坂会所築造工事(その1)」で、下水道工事での到達立坑としてニ ューマッチクケーソン工によるマンホール工や基地整備工を実施。現場が天王寺動物園内にあることから、 綿密な事前調査により各種対策を講じて工事に臨み、騒音・振動、防塵対策はじめ分別収集やマニフェスト 管理、発生抑制と減量化など副産物管理だけでなく、環境配慮への意識も高く、高いレベルでの現場運営が 評価された。 神戸高速長田交差部JV作業所では、神戸高速鉄道?と阪神高速道路(株)による「神戸高速鉄道交差部開 削トンネル工事」で、阪神高速山手線と神戸高速の交差部で、鉄道営業線の函体を仮受けし、道路構造物 (4車線)2連函体の築造を開削工法で実施。着工から10年を経過する長期の工事で、交通量の多い市街地 施工という厳しい条件下で、埋設物管理者との協力体制を確立するとともに、JVによる事前施工検討会や 安全パトロールなどにより、現在まで無災害を継続し、日常の管理意識の高さが評価された。 四条高倉工事事務所は、オリックス不動産の14階建てマンション建築工事。敷地が四条通に近接し、周囲は 民家に囲まれた上、道路も大型車の規制を受けるなど多くの制約が課せられる現場となった。工事に際して は、地域住民の生活環境保全を第一とし、現場見学会の開催による周知や苦情への真摯な対応に務める一方 で、廃棄物のリサイクル化や分別収集の徹底、ゼロエミッション達成に向けた取り組みなど、環境配慮に対 する意識の高さ、意志の固さが評価された。