大阪市都市整備局では、阿倍野B2地区第2種市街地再開発事業のD4−1棟で特定建築者を募集していた が、「該当者なし」として、最優秀提案者の選定を見送った。10月に応募登録を受け付けたところ、1社か らの応募があり、資格審査を経て応募登録者に決定し、審査委員会で計画条件や工程、施工条件、整備に要 する費用等、総合的な観点から審査を実施した。 審査では、提案は、現在の事業計画や管理処分計画に適合した内容となっており、「特に問題なし」とされ たが、敷地の譲渡希望価格について、経済情勢の急変や建お築資材の高騰、住宅市場の低迷を考慮しても、 「相続税路線価と比較しても乖離するなど、今回の価格としてはふさわしくないと考えられる」として、今 回は最優秀提案者を選定しないとした。 この事業は、大阪市阿倍野区旭町3−58−70外の敷地面積3,720?に、RC造地下1階地上27階建て、延床面 積1万8,562?の規模の住宅棟として166戸を整備するもの。対象となるD4−1棟は、すでに管理処分計画 を終えているため、全ての権利は特定建築者が取得することとしている。計画では、2009年度の着工、2011 年3月の工事完了を目指している。事業協力者として、近鉄不動産、東急不動産、東急設計コンサルタン ト、東急建設が参画している。 今後については、建築工事費や住宅市場の先行きの見通しが立たない中で、しばらくの間状況を見極め「再 募集することが妥当」としている。