BT方式9月に入札を公告、建替住宅450戸と用地活用 大阪府はこのほど「府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト」の実施方針を発表した。PFI手法により府 営住宅の建替と民間住宅等を整備するもので、事業は、建替住宅は建設後に府に所有権を移転するBT方式 で実施する。今後、8月下旬に特定事業に選定し、9月に入札公告を行い、11月に総合評価一般競争入札 (WTOルール)を実施、12月に落札者を決定する。 事業は、豊中新千里東住宅の事業用地を第1工区と第2工区に分け段階的に整備を実施、第1工区は建替住 宅を、第2工区には建替住宅と付帯事業としての活用用地に民間施設等を整備する。対象となるのは、豊中 市新千里東町3の敷地面積約2.8haで、RC造4階建ての既存住宅8棟271戸と、集会所1棟などがある。 計画では、建替住宅として第1工区に280戸、第2工区に170戸の計450戸を整備。住宅はMAIハウス五戸を 含み1DKから4DKタイプとし、階高は14階建て以下で複数棟でも可とした。また、活用用地は、若年層 の居住に配慮した良質な住宅や地域活性化につながる施設など、地域のまちづくりに資するものとしてい る。 PFI事業者の業務範囲は、事業計画の策定と府営住宅整備、入居者移転支援、用地活用。住宅整備業務で は、既存住宅の解体撤去と基本・実施設計、建設工事などのほか、第2期区域の既存住宅(20棟170戸)まど の解体撤去も含まれている。事業期間は概ね5年間。 入札は、複数の企業で構成するグループによるものとしている。このうち設計企業は、過去10年間に竣工し たRC造5階建て以上で、延床面積3,400?以上か54戸以上の共同住宅の設計実績を有することなど。 建設企業は、2者か3社で構成する特定JVとし、メンバーのうち一社は、建築一式工事で大阪府建設工事 一般競争(特定調達)入札参加資格の認定を受け、同一式工事での経営事項審査の総合評定値1,200点以上 で、設計企業と同等の工事施工実績を有すること。また、JVで中小企業等が2社以上メンバーとなる場合 は4社構成でも可とするほか、出資比率は2社30%以上、3者20%以上、4社15%とし、最大の者が代表者 となる。 今後8月下旬に特定事業の選定を行い、9月上旬には入札を公告、説明会や現地見学会を開催した後、11月 下旬に入札書類の受付・開札、12月下旬には落札者を決定する。事業提案の審査は、「府営住宅建替事業に おける民間活力の活用委員会」が行う。 事業者選定後は、来年1月に仮契約を議会承認後の3月下旬に本契約を締結する。事業スケジュールは、 2011年度に第1工区府営住宅の供用を開始して第1工区へ本移転、2014年度に第2工区の供用を開始し、第 2工区へ本移転するとともに、第2期区域の既存住宅の解体撤去を行うとしている。