堺工業高校の36人が参加 (社)大阪建設業協会(淺沼健一会長)では、高校生を対象とした建築現場 見学会を14日、大阪市北区の「西梅田プロジェクト作業所」で開催した。同 協会労働委員会が、若年者の入職促進事業の一環として実施しているもの で、見学会には、堺市立堺工業高等学校建築科の3年生36名が参加、実際の 作業の様子を見て回った。 西梅田プロジェクトは、大阪サンケイビル跡地(大阪市北区梅田2−4− 9)の敷地面積5,291.89?に、S・SRC造地下3階地上33階建て塔屋1 階、建築面積3,606.76m、延床面積8万4,741.70?の規模で建設され、鹿島 が施工を担当している。 10時から行われた見学会では、2班に別れ作業所スタッフの案内により作業 所内を見学会。14階フロアでは、ビル外観の特徴であるダブルスキンカー テンウォールやオイルダンパーなどの実物を前に説明を受けたほか、輻輳し て行われている各種の作業の様子をつぶさに見て回った。
今回、見学会に参加した3年生のうち3分の1は就職志望であることから、「建設業で仕事をする上で重要 なこと、働くことの意義を聞かせてほしい」との要望があり、これに対してスタッフが、「何もないところ から次第に建物が出来上がっていく様子を見ることは楽しい」、「建設現場には10代から50代まで様々な人 が働いており、そういった年齢の違い人達といかに上手くコミュニケーションをとるかが重要」など、建設 業で働くことの喜びや心構えを説明。また生徒からは、「想像以上に大規模な現場だった」との感想や、作 業所での勤務時間について「思っていたより厳しそうだった」などの声が上がっていた。 このプロジェクトは、西梅田再開発事業の一環として、(株)サンケイビルと?島津商会が、「ACTIV E/RELAX」を開発コンセプトに、ビジネス・ショッピング・エンタテイメントの3つの都市機能を備 えた複合商業ビルを建設するもの。 ビルは、地階から6階までは店舗や飲食店が入居、8階・9階は約900席のホール、10階からはオフィスフロ アで構成。ガラスのカーテンウォールに覆われた特徴ある概観のほか、1階から7階までには大吹き抜け空 間を設ける。 ビルデザインはドイツ人の建築家クリストフ・インゲンホーフェン氏が担当。設計監理は三菱地所設計が、 また、ビル照明デザインは照明プランナーの石井幹子氏が手掛けているほか、ホール設計では鹿島建築設計 本部が協力している。 工事は昨年3月に着工、逆打工法を採用して、現在は地下2階での掘削と地上躯体工事を実施。躯体は間も なく25階部分の鉄骨建方が完了する。これまで約37万時間に及ぶ無事故・無災害記録を継続中。進捗率は約 25%。竣工は2008年7月を予定している。