新しい文教のまちに 宝塚ファミリーランド跡地に2棟の超高層タワーマンション建設―。阪急阪神 東宝グループの阪急不動産(簑原克彦社長)は22日、オリックス・リアルエス テートと合同で2003年に閉園した宝塚ファミリーランド(兵庫県宝塚市)跡地 の住宅ゾーンに総事業費約200億円を投じ、32階建てと33階建て計600戸のツイ ンタワーマンションを建設する「宝塚ファミリーランド跡地マンション計画 (仮称)」の全体概要を発表した。竹中工務店が設計・施工を担当し、2棟の うち1棟は今年10月に着工済み。2009年2月の竣工・入居を予定している。 宝塚新温泉を前身とし市民に親しまれながら2003年4月、その92年間の歴史に 幕を下ろした宝塚ファミリーランド。跡地ではガーデン、住宅、商業などのゾ ーンに分け再開発を計画、同年9月に英国風庭園、2005年には飲食店舗や大型 商業店舗などがオープンしたほか、関西学院初等部(小学校)が2008年4月の 開校を目指している。 ※写真上:完成イメージ ※写真下:簑原社長
マンションはRC造地上32階塔屋1階延べ3万8,628.39?規模のA棟(着工済)と、RC造地上33階塔屋1階 のB棟で構成。所在地は宝塚市武庫川町170−17、敷地面積1万4,056.46?、うちA棟敷地面積は6,931.55 ?。総戸数は約600戸(A棟294戸)。B棟に関してはA棟より1年遅れる見込みで、同社では来年9月着工、 2010年1月に引渡したいとしている。 建物と地盤との間に天然ゴム系積層ゴム支承と高減衰ゴム系積層ゴム支承を設置、地震の揺れを軽減する免震 構造を採用、家具の転倒や配管の破損などの2次災害も低減させるほか、環境・省エネルギーに配慮したコー ジェネレーションシステムを共用部に導入、排熱再利用によりCO2排出量も削減する。また、二棟の超高層 タワーをつなぐ2階建てのエントランス共用棟には、ショップやカフェ、コンシェルジュカウンターを、さら に住居棟にもライブラリー、ゲストルームなどのコミュニティ施設を配置する。 記者発表で簑原社長は「宝塚ファミリーランドで培われた家族の絆、良き伝統を守りつつ、安心して住んでい ただける緑あふれるまちをつくりたい」とし、「20年には隣接地に関西学院初等部が開校し、宝塚歌劇という 日本有数のエンターテイメントと文化が融合した新しい文教のまちになると確信している。宝塚発展のために 今後も力を尽くしたい」と事業にあたっての意気込みを語った。 販売価格は未定、来年3月にモデルルームをオープンし、A棟について販売を開始する予定。