安全・安心・快適な高層住宅へと変貌 鮮やかな変貌を遂げた高層住宅での安全・安心・快適な生活がまもなく始まる ―。大阪府が、居住水準の向上ならびに土地の有効利用を図ることなどを目的 として、近畿日本鉄道長野線「富田林」駅から徒歩約23分の大阪府富田林市楠 町に位置する「大阪府営富田林北大伴住宅」において進めていた大阪府営富田 林楠第一期高層住宅(建て替え)新築工事(第2工区)が完成し、来月1日か ら入居が始まる。同工事によって完成した「大阪府営富田林楠住宅1号棟」の 構造規模は、WRC造14階建て、延べ床面積7,876.69?で、総戸数は112戸。 施工を担当した今西・藤野特定建設工事共同企業体では、隣接する第1工区と の調整を密に図りながら安全第一に品質の向上を目指していき、大規模建替事 業の嚆矢を飾るのにふさわしい高精度施工を全工期無事故・無災害で達成し た。
【写真上:ダイニングキッチン】
【写真下:MAIハウス】
昭和30年代から40年代にかけての高度経済成長期における大量ストックを中心に、約370団地、約13万戸の府 営住宅ストックを有している大阪府。しかし、これらのストックの中には、老朽化の著しいものや居住水準の 低いものなどが多数含まれている。また、急速な高齢化社会の進展に対応したバリアフリー化の推進をはじ め、地域福祉やまちづくり施策との連携、循環型社会への移行に伴う施設の長寿命化への要請などの課題も抱 えている。 このため、大阪府では、「大阪府府営住宅ストック総合活用計画」に基づきながら、建替、改善、維持保全等 の事業を推進し、資産としての有効利用を図っていく方針で、▽良好なコミュニティ形成を目指した地域のま ちづくり▽安全で安心して暮らせる住まいづくりーと取り組んでいる。その一翼を担う建替事業においては、 狭小で老朽化が著しく、最低居住水準未満世帯の多い木造・簡易耐火住宅の早期建替完了を目指すとともに、 中層耐火住宅についても昭和20年代から30年代にかけて建設されたものを中心として建替事業に着手すること にしており、建替に際しては、バリアフリー化された「あいあい住宅」をはじめ、車いす常用者向けのハーフ メイド方式による「MAIハウス」や「シルバーハウジング」などの特別設計住宅を供給していく。 こうした背景の下、近畿日本鉄道長野線「富田林」駅から徒歩約23分の大阪府富田林市楠町に位置する「大阪 府営富田林北大伴住宅」において進めていた大阪府営富田林楠第一期高層住宅(建て替え)新築工事がこのほ ど完成し、6月1日から入居が始まる。 富田林北大伴住宅は、1963年から1964にかけて建設された総戸数851戸の簡易耐火住宅(平屋建て48棟217 戸、二階建て104棟634戸)で、老朽化が進むとともに、設備面などについても今日の居住水準と比べて劣って いる。