スポーツ施設 兵庫県初のPFI事業 兵庫県が整備を進める「尼崎21世紀の森」構想の一部である「尼崎の森中央緑 地(第一工区)と尼崎スポーツの森」がこのほど完成した。今夏に開催される 「のじぎく国体」の会場となる屋内プールはじめ広場やグランドなど、緑地と スポーツ健康増進施設を整備したもので、スポーツ施設は兵庫県初のPFI事 業として実施された。なお、20日には緑地開園式と施設の竣工式が執り行われ た。
尼崎21世紀の森構想は、尼崎臨海地域を活力と魅力あるまちに再生するため、水と緑豊かな自然環境を創出 し、環境共生型のまちづくりを目指すもので、尼崎の森はそのリーディングプロジェクトとして、スポーツ健 康増進施設である尼崎スポーツの森とともに整備が進められてきたもの。計画では、都市計画緑地18.9haと隣 接する港湾緑地を併せた29.1を尼崎の森中央緑地として整備、今回供用したのは、尼崎の森中央緑地(第一工 区)とスポーツの森約3.5haを含む6.5ha。このうちスポーツの森は、PFI事業として施設の設計・建設から 監理・運営までのBTO方式で実施された。 スポーツの森は、「森の親水空間」がコンセプト。施設はRC・S造地下1階地上3階建て、延床面積1万 6,029?の建物に、メイン・サブプールとフィットネスジムを、屋外にはフットサルパークとグランドゴルフ、 ウオーターパーク、こども広場等を整備。メインプールは、国際公認の50m×10コースで国体での会場とな り、西日本地域では初めてとなる泳力解析システム「スイム・ストローク・ウォッチャー」を導入。サブプー ルは25m×14コースの温水プールで、水深設定が可能な可変床を採用。またメインプールは冬季にスケートリ ンクとして使用される。 屋外のフットサルパークは人工芝のコート三面を確保、グランドゴルフは二コース16ホールのもの。ウォータ ーパークは屋外プールで夏季限定オープン、こども広場はアスレチックボール広場として、子供達が安心して 遊べる遊戯スペースとなっている。中央緑地は2004年5月から、スポーツ施設は03年12月からそれぞれ整備が 行われていた。スポーツ施設整備では、近畿菱重興産を代表企業とするSPC(特別目的会社)「あまがさき 健康の森?」が実施、施工は柄谷工務店・三菱重工業・近畿菱重興産JVが担当した。 今後は、共用部分の南側区域を市民・企業等と協働しながら、芝生広場整備や植樹などを行い、「地域が育て る森」を越えて「地域を育てる森づくり」を目指すとしている。