神戸市初の試み・野鳥を招く千潟など 夢が実現ー。市民と地域、行政が一体となって、HAT神戸(神戸市中央区脇 の浜海岸通三)で整備を進めていた「HATゆめ公園」(生田川公園)がこの ほど完成した。地域住民と企業、専門家、神戸市で構成する「HAT脇の浜公 園つくろう会」が主体となり、2004年から整備を進めていたもので神戸市では 初めての試み。16日には地域住民ら参加して開園式が行われた。 HATゆめ公園は、神戸の新都心として計画されたHAT神戸の住民らが、 2002年から計画づくりのワークショップに参加して検討を進め、同2004年11 月、住民が主体となりHAT神戸や生田川公園の整備や管理運営を行い、「地 域の連帯の輪を広げる」ことを目的につくろう会を発足させ、「脇の浜公園つ くろうプロジェクト」を計画し、活動を続けてきたもの。
【写真上:生田川沿いの千潟と公園】
【下:絵タイルモニュメントの除幕式】
同プロジェクトでは、「考える」(計画)、「守り育てる」(管理・運営)といった従来の市民参加の公園づ くりに、「広める」(広報)と「つくる」(整備)の過程を加えた神戸市では初の試みで、公園づくりでは、 市民や企業、団体などから資金はじめ資材、労力、知恵と知識の提供を受け完成させた。 公園は、HAT神戸の西端の生田川沿いの7、500?に、芝生広場とグランド、干潟などで構成。干潟は生田 川の水を引き込み、海に近く潮の満ち引きがあるなど、野鳥や水辺の生物の生息地となる貴重な自然の存在す る場所となる。干潟を囲む遊歩道には、渚小学校の全児童が作成した絵タイルが埋め込まれたモニュメントが あり、芝生広場も地域の児童からの意見を取り入れたほか、遊具には渚中学の生徒による飾りが施され、神戸 科学技術高校の生徒が作成したベンチが設置されている。また、入り口近くには神戸臨港鉄道の小野浜停車場 煉瓦下水道と南本町架道橋の遺構が、川崎製鉄からは、公園が力強く持続的に発展することを願って寄贈され た圧延機の回転力を維持する「フライホール」が、それぞれモニュメントとして設置されている。 16日に行われた開園式では、つくろう会の斉藤勇会長が「今後も多くの方々に支援をいただき、公園づくりを 続けていきたい」と挨拶し、来賓として出席した梶本日出夫助役も、「この公園はHAT神戸の西の拠点とな り、協働と参画を実現したもの。この公園を中心にまちが発展することを願う」と今後の地域活動に期待を寄 せた。開園式ではこのほか、記念プレートやモニュメントタイル、遊具の除幕式などが行われた後、記念植樹 やイベントなどが行われた。